中級 / 文法を深める

ให้ の使いかた

ให้(hâi)も ที่ に負けず劣らず多機能で、しかも会話で毎日使う超頻出語です。「あげる」という本動詞から、「〜させる」という使役、「〜してあげる/もらう」という受益、命令や依頼の伝達まで、幅広く働きます。共通するのは「何か(物・行為・許可)を相手に向ける」という方向性のイメージです。ここを軸に4つの用法を整理しましょう。

ให้ の主な用法

用法意味
本動詞(物を)あげる・くれるให้เงิน(お金をあげる)
使役〜させる・〜するようにするให้เขาไป(彼を行かせる)
受益〜してあげる/してもらうทำให้(〜してあげる)
依頼・命令の伝達〜するように(言う)บอกให้ไป(行くように言う)

1. 本動詞「あげる・くれる」

一番基本の意味は「(物を)与える」です。「ให้ + 物 + 相手」または「ให้ + 相手 + 物」の語順を取ります。

  • ผมให้เงินเขา — phǒm hâi ngoen kháo(私は彼にお金をあげる)
  • แม่ให้ขนมลูก — mâe hâi khanǒm lûuk(母は子どもにお菓子をあげる)
  • เขาให้ของขวัญผม — kháo hâi khǒongkhwǎn phǒm(彼は私にプレゼントをくれる)

2. 使役「〜させる・〜するようにする」

ให้ + 人 + 動詞」で「(人)に〜させる/〜してもらう」を表します。強制から許可まで幅があります。

  • ครูให้นักเรียนอ่านหนังสือ — khruu hâi nákrian àan nǎngsǔe(先生は生徒に本を読ませる)
  • แม่ไม่ให้ลูกออกไป — mâe mâi hâi lûuk òok pai(母は子どもを出かけさせない=許さない)
  • ให้ผมช่วยไหม — hâi phǒm chûai mǎi(私に手伝わせてくれますか=手伝いましょうか)

許可の否定:ไม่ให้ は「〜させない・〜を許さない」という禁止・不許可になります。

3. 受益「〜してあげる/してもらう」

動詞 + ให้ + 人」で「(人)のために〜してあげる」を表します。行為が誰かの利益になることを示します。

  • ผมทำอาหารให้เพื่อน — phǒm tham aahǎan hâi phûean(私は友達に料理を作ってあげる)
  • ช่วยเปิดประตูให้หน่อย — chûai pòet pratuu hâi nòi(ドアを開けてくれませんか)
  • ซื้อให้ — súe hâi(買ってあげる)

「動詞 + ให้」の形は、依頼表現 ช่วย...ให้หน่อย(〜してくれませんか)でも大活躍します。

4. 依頼・命令の伝達「〜するように」

「言う・頼む・望む」などの動詞と組み合わせ、「〜動詞 + ให้ + 人 + 動詞」で「(人)に〜するように…する」を表します。

  • เขาบอกให้ผมรอ — kháo bòok hâi phǒm ror(彼は私に待つように言った)
  • ผมอยากให้คุณมา — phǒm yàak hâi khun maa(私はあなたに来てほしい)
  • ขอให้โชคดี — khǒo hâi chôok dii(幸運を祈ります=幸運がありますように)

อยากให้ + 人 + 動詞は「(人)に〜してほしい」という頻出表現です。自分がしたい อยาก + 動詞 との違いに注意しましょう。

ให้ の共通イメージ

4つの用法は、すべて「行為や物・許可を、ある相手(受け手)に向けて差し出す」という方向性で結びついています。物を向ければ「あげる」、行為を向ければ「〜させる/してあげる」、言葉を向ければ「〜するように言う」となるわけです。

ทำให้ — 「〜させる・〜の原因になる」

会話で非常によく使う ทำให้(tham hâi/〜させる・〜という結果を生む)も押さえましょう。原因となる物事が主語になり、「その結果〜になる」という因果関係を表します。

  • อากาศร้อนทำให้เหนื่อย — aakàat rón tham hâi nùeai(暑さが疲れさせる=暑いと疲れる)
  • เพลงนี้ทำให้ผมมีความสุข — phleeng níi tham hâi phǒm mii khwaamsùk(この歌は私を幸せにする)

日本語の「〜のせいで/〜のおかげで…になる」に近く、感情や状態の原因を説明するのにとても便利です。「ทำ(する)+ ให้(向ける)」で「〜という結果を相手にもたらす」と考えると、ให้ の方向性イメージにきれいに収まります。

日本人が注意すべき点

  • 使役と受益で語順が違う:使役は「ให้ + 人 + 動詞」(前)、受益は「動詞 + ให้ + 人」(後ろ)。
  • ไม่ให้ は禁止・不許可。「〜させない」。
  • อยากให้ + 人 + 動詞=〜してほしい。อยาก + 動詞(自分がしたい)と混同しない。

まとめ

  • ให้ は本動詞「あげる」・使役「〜させる」・受益「〜してあげる」・伝達「〜するように」の4役。
  • 使役は ให้ + 人 + 動詞、受益は 動詞 + ให้ + 人 と語順が分かれる。
  • ไม่ให้=禁止、อยากให้+人+動詞=〜してほしい。
  • 共通イメージは「相手に向けて差し出す」。

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